家族信託で信託財産に不動産があるときに行うべきこと
家族信託では、預貯金だけでなく不動産を信託財産に含めるケースが少なくありません。
不動産を信託する場合には、預貯金とは異なる手続きが必要となります。
本記事では、家族信託で信託財産に不動産があるときに行うべきことについて説明します。
信託契約書に不動産を明記する
信託財産に不動産を含める場合、信託契約書に対象となる不動産を正確に記載する必要があります。
不動産は登記簿に記載されている所在、地番、家屋番号などで特定しなければなりません。
「自宅」や「実家の土地」といった曖昧な表現では、どの不動産を指すのか明確にならず、手続きに支障が生じる恐れがあります。
信託契約書を作成する際は、登記簿謄本を取得して正確な情報を確認しておきましょう。
信託登記を行う
不動産を信託財産とする場合、法務局で信託登記を行う必要があります。
信託登記とは、不動産の登記簿に委託者への所有権移転と当該不動産が信託財産であることを記録する手続きです。
登記簿には、受託者の氏名や信託の目的、信託財産の管理方法などが記載されます。
信託登記を行うことで、第三者に対して当該不動産が信託財産であることを公示することができます。
登記をしなければ、受託者が不動産を適切に管理、処分することが難しくなるため、信託契約締結後は速やかに手続きを進めることが重要です。
信託登記に必要な書類
信託登記を申請する際には、いくつかの書類を準備する必要があります。
一般的に必要となる書類は次のとおりです。
登記申請書
信託契約書
登記原因証明情報
委託者の印鑑証明書
受託者の住民票
固定資産評価証明書
登記識別情報または登記済証
信託契約書を公正証書で作成している場合は、公正証書の謄本を添付します。
登記手続きには登録免許税も必要となり、土地の場合は固定資産税評価額の1000分の3、建物の場合は1000分の4の税率が適用されます。
受託者名義で不動産を管理する
信託登記が完了すると、登記簿上の名義は受託者に変更されます。
受託者は信託契約に従って不動産を管理、処分する義務を負い、信託の利益は受益者に帰属します。
受託者は、固定資産税の納付や建物の維持管理、賃貸物件であれば賃料の管理など、不動産に関するさまざまな事務を行わなければなりません。
まとめ
家族信託で不動産を信託財産に含める場合は、信託契約書への正確な記載と信託登記が不可欠です。
登記手続きには専門的な知識が必要となるため、専門家のサポートを受けることをおすすめします。
家族信託についてご検討中の方は、そうか相続司法書士事務所までお気軽にご相談ください。