家族信託契約を公正証書にするメリット
家族信託は、認知症対策や財産管理の手段として近年注目を集めています。
家族信託契約は私文書でも有効に成立しますが、公正証書で作成することによるメリットは少なくありません。
本記事では、家族信託契約を公正証書にするメリットについて説明します。
家族信託とは
家族信託とは、財産を持つ方が信頼できる家族に財産の管理や処分を託す仕組みです。
財産を託す方を委託者、財産を管理する方を受託者、信託による利益を受ける方を受益者といいます。
たとえば、高齢の親が委託者兼受益者となり、子どもを受託者として不動産や預貯金の管理を任せるケースが典型的です。
認知症などで判断能力が低下した場合に備えて、元気なうちに信託契約を結んでおくことで、財産の凍結を防ぐことができます。
家族信託契約を公正証書にするメリット
公正証書とは、公証役場において公証人が作成する公文書のことです。
家族信託契約を公正証書にするメリットを見ていきます。
契約の有効性を確保できる
家族信託契約を公正証書で作成する最大のメリットは、契約の有効性を確保しやすい点です。
公証人が当事者の本人確認や意思確認を行ったうえで作成するため、後になって契約の成立や内容について争いが生じるリスクを軽減できます。
特に委託者が高齢の場合、私文書で作成すると、後から判断能力がなかったのではないかと疑われるケースも少なくありません。
公正証書であれば、公証人が作成者の意思を確認しながら作成を進めるため、このようなトラブルを防ぎやすくなります。
紛失や改ざんのリスクを防げる
公正証書の原本は公証役場に保管されるため、紛失や改ざんの心配がありません。
私文書の場合、保管場所がわからなくなったり、災害や事故で失われたりするリスクがあります。
また、悪意のある関係者によって改ざんされる恐れも否定できません。
公正証書であれば原本が公証役場に保管されているため、万が一手元の正本や謄本を紛失しても、再発行を受けることができます。
金融機関での手続きがスムーズになる
家族信託では、信託専用の口座を開設して財産を管理するのが一般的です。
金融機関によっては、信託契約書が公正証書で作成されていることを口座開設の条件としている場合があります。
私文書の信託契約書では受け付けてもらえないケースもあるため、公正証書で作成しておくと金融機関での手続きがスムーズに進みます。
まとめ
家族信託契約を公正証書で作成することで、契約の有効性を確保しやすくなり、紛失や改ざんのリスクも防ぐことができます。
金融機関での手続きを円滑に進めるうえでも、公正証書での作成は有効です。
家族信託についてご検討中の方は、そうか相続司法書士事務所までお気軽にご相談ください。